お金をかけるポーカーは、小額にしろ多額にしろ必ずリスクとリターンがありますが、その最たるもの、それがオールイン。
ですが、なんとなくイメージできていても具体的に説明できない人も多いはず。戦略的にはとても重要なオールイン、今回はそんなオールインの意味や使うべき戦略を丁寧に解説していきます!
ポーカーのオールインとは
オールインとは、ズバリ『自分のチップを全てベッドする』という意味です。 このオールイン、1番の特徴は『自分のチップがコールされた額を下回る』時でも使えるということです。
例えば、自分は80ドルしかチップがないのに、100ドルベッドでコールされた場合などでも80ドル全額ベッドすることで勝負に参加できるのです。
通常は、一発勝負する時でなく、上記のような一発逆転する時に使う場合が多いですね。
オールインする際の注意点を解説
オールインする時の注意点①ゲームの終わりまで介入できない
自分の持っているチップを全てベッドするということは、つまり最後まで自分はゲームに介入できないということ。
加えて、どんなに自分にとって悪い状況でもゲームを最後までやり通さなければいけません。つまり、オールインした時点で勝負に勝って逆転するか、負けて全額失うかの2択になるのです。
また、オールイン以降ポットに積み重ねたチップはもらうことができません。
つまり、実は勝った所で他のプレイヤーに比べてうまみが少ないことにも注意が必要です。
オールインする時の注意点②ゲーム中に外部からチップ追加できない
こちらは、当然と言えば当然なのですが、プレイヤーはゲームの途中でチップを購入したり、それ以外の方法でも外部からチップを追加することはできません。
つまり、どうあってもオールインしたプレイヤーのテーブルにチップが存在することはありませんし、もしなんらかの手違いで存在していたらイカサマやズルといった扱いになるので注意してください!
オールインの計算方法
先ほど言いましたが、『自分のチップがコールされた額を下回る』場合でもオールインすることが可能なので、均等に分配するために計算しなければなりません。
オールインは1対1の場合と1対複数の場合で計算方法が変わり、特に1対複数での計算はポットが一つではなく、メインポットとサイドポットに分けられるので複雑になります。
1対1と1対複数のそれぞれの計算方法を確認していきましょう。
1対1
1対1で勝負をしている場合、どちらかのプレイヤーがオールインすればもう一方のプレイヤーもオールインになります。
・A選手の手持ちが1000点
・B選手の手持ちが2000点
この状態でA選手がオールインしてA選手が勝利した場合を見ていきましょう。
・A選手が勝った場合 | 場に出すチップ | 得られるチップ |
A選手 | 1000点 | 2000点 |
B選手 | 2000点 | 0点(しかし1000点は返却) |
続いてはB選手が勝った場合も確認していきましょう。
・B選手が勝った場合 | 場に出すチップ | 得られるチップ |
A選手 | 1000点 | 0点 |
B選手 | 2000点 | 3000点 |
以上を見て分かるように、1対1の場合両者がオールインしたとしてもA選手の場に出したチップの方が少ないため実際に計算されるのは同額の賭け金のみになります。
余分なチップはプレイヤーに返却されます。
オールインしたとしても自分の手持ちが少ない場合はオールインした額しか得られないという事を覚えておきましょう。
1対複数
先ほどの1対1の場合と違って、計算方法が少し複雑になります。ここでは3人のプレイヤーがポーカーをしている場合について考えていきましょう。
・A選手の手持ちが2000点
・B選手の手持ちが1000点
・C選手の手持ちが3000点
この手持ちの状態からA選手がオールインした場合を見ていきます。
B選手はA選手よりも手持ちが少ないためオールインをしないといけません。
C選手は手持ちが多いのでオールインはせずにA選手の2000点にコールするという選択をしたという事にします。
1対1の場合はポットが一つでしたが、複数人がオールインをする場合は通常のメインポットに加えてサイドポットが出てきます。
メインポット | サイドポット | |
A選手 | 1000点 | 1000点 |
B選手 | 1000点 | 0点 |
C選手 | 1000点 | 1000点 |
表を見て分かるように、メインポットにはチップが一番少ない人を基準にした分のチップがそれぞれのプレイヤーから集められます。
そしてサイドポットには一番少ない人よりも多く持っている人たちのチップが入ります。
このゲームにおいてそれぞれの選手が勝った場合の配分は以下のようになります。
・A選手が勝った場合 | メインポット | サイドポット | 得られるチップ |
A選手 | 1000点 | 1000点 | 5000点 |
B選手 | 1000点 | 0点 | 0点 |
C選手 | 1000点 | 1000点 | 0点 |
A選手が勝つと、まずはメインポットの3000点を獲得できます。
さらにA選手はメインポットだけでなく、サイドポットにもチップが存在するためサイドポットの2000点も獲得できるようになります。
・B選手が勝った場合 | メインポット | サイドポット | 得られるチップ |
A選手 | 1000点 | 1000点 | ?点 |
B選手 | 1000点 | 0点 | 3000点 |
C選手 | 1000点 | 1000点 | ?点 |
B選手は一番手持ちが少なく、メインポットにしかチップがないので勝ったとしても、3000点のみの獲得です。
これは1対1の時と同じで、それぞれのプレイヤーから自分が賭けているベット額よりも多くのチップを獲得することはできません。
残っているサイドポットのチップはA選手とC選手が勝負をして勝った方が貰えます。
C選手が勝った場合は、A選手が勝った場合と同様で、メインポットとサイドポットのチップを得ることが出来ます。
1対複数でゲームを行う場合、メインポットとサイドポットが存在することによって、平等にチップが分配できるようになることが分かります。
オールインのメリットとデメリット
さて、オールインの意味は先ほどの項目でご理解いただいたかと思いますので、次は具体的なメリットとデメリットについて解説してきます。
といっても、当たり前のことしか書いていないので改めて再認識するといった内容になりますが。
オールインのメリット①勝てば一発逆転
オールインは自分のベッド額の全てを賭けた一発勝負です。
つまり、言い換えれば自分にとって一番リターンが大きい選択肢になるということ、最もリスクが高い手段ではありますが、その見返りはそのリスクを凌駕しえる魅力があります。
正しく究極のハイリスクハイリターン、ギャンブルの醍醐味を最大限味わえるプレイなのです。
オールインのメリット②自分が持ち得る最大のブラフ
こちらのメリットは、自分のチップが相手の保有するチップよりも多い時のメリットですが、ブラフとしても使えることです。
例えば、相手の保有するチップが100ドル、自分の保有するチップが200ドルだとします。
相手のコールしたベッドは50ドル、その時に自分がいきなり200ドルオールインしたら相手は、残りのチップの数的にフォールドするかオールインしかありません。
しかも、自分がオールインすることで『何か強い手札を持っている』と相手に思わせることもできます。
オールインのデメリット①負ければ終わり
オールイン最大にして唯一のデメリットは、当然負ければ全額消え去るということです。
100ドル手持ちにあって、50ドルコールしても50ドル残りますが、オールインはプレイしたが最後、全てを失う可能性を作り出してしまうのです。
そもそも本来、オールインはしない方が良いということを忘れないで下さい。
【タイミング】ポーカーでオールインを使う戦略
オールインのことはほぼご理解いただいたと思いますので、この項目ではいよいよ具体的な戦略を教えていきます。
もちろん、ここで教えたことを必ず使えというわけではありませんし、別の戦略を編み出して使うのも素晴らしいことですが、『そもそも使う状況にならない方が良い』ということだけは忘れないで下さいね。
相手がコールしたベット額よりも自分のチップが少ない時
一番最初の項目でも記述しましたが、オールインの最大の特徴は『自分のチップがコールされた額を下回る』時でも使えるということ。
ポーカーの特性上、オールインに賭けるのはあまり賢い選択ではありませんが、自分の手札が強い時なら話は別です。
また、可能性は低いですが、オールインすることで多少のブラフにもなるという利点もあります。
しかも、そもそもこの状況下においてプレイヤーができる選択肢は『テーブルから離れる』か『オールインするか』の2択しかありませんので、いっそのこと全てをかける!という気概があるのなら十分おすすめできる戦略です。
自分のハンドが最も強いと判断した時
例えば、自分がAAのポケットペア時、さらにボード上にもAのカードがあるのならオールインを試す価値は大いにあります。つまり、『今この勝負には絶対に勝てる』と確信した場合です。
しかし、注意しなくてはならないことが1つあります。それは必ずしも相手が自分より弱い役になるとは限らない点です。
Aのスリーカードは確かに強力ですが、もしかしたら相手は4のフォーカードかもしれませんし、ストレートならもっと確率は高いです。
確かに、役が揃う確率自体は低いですが、絶対ではありません。安易に勝負をかけて撃沈することは避けてください。
自分の手札が強い時
先ほどと似ていますが、自分の手札が強いと思った時はオールインが使えます。
ボードのカードと組み合わせて強い役ができるかどうかも大事ですが、自分が知ることのできるカード、つまり自分の手札とボードのカードから相手の手札を推測して自分の手札が相対的に相手の手札よりも強いかどうかを考えることも重要です。
注意点としては、いきなりオールインをしてしまうと、相手は自分の手札が強いという事に気づいてしまいます。
もちろんそれが、ブラフだと思われる可能性もありますが、すぐに勝負から降りられてしまっては少ししかチップを獲得できないので、せっかくの強い役がもったいないです。
レイズをしてある程度賭け金が上がってきたところでオールインをすれば、大量のチップを手に入れることが出来るかもしれません。
相手に悟られず、ベット額を吊り上げていきどのタイミングでオールインをするかということが重要になってきます。
ブラフで相手を降ろしたい時
オールインは大量のチップを獲得できるチャンスであると同時に、一気にチップを失ってしまう可能性があるハイリスクハイリターンな行為です。
わざわざこのような行為をっとってくるということは、強い役がそろっているに違いないと考えるのが普通です。
その考えを逆手に取り、相手を勝負から降ろしたいときにオールインを使うという戦法もあります。
ブラフとばれてしまわないように相手の思考を読み取って行わないといけません。
オールインが発生した時のチップの配分
オールインの計算方法でも解説しましたが、オールインをして勝利したからといって場にあるチップがすべて手に入るわけではありません。
そういった不平等が発生しないようにちゃんと公平に配分されます。
勝った場合の配分
『自分のチップがコールされた額を下回る』場合でも使えるオールインで、もし勝った場合に場にあるチップを総取りできるとしたら、勝った人の賭け金が少ない場合に不公平ですよね。
その不公平さを防ぐためにオールインをして勝利したとしても、ベットした額分しか配当を得られないようになっています。簡単な例で確認してみましょう。
・A選手が1000点
・B選手が2500点
・C選手が3000点
仮にこのような状況でA選手がオールインをして勝ったとしても6500点は得られません。
B選手とC選手からそれぞれ1000点と自分の賭け金1000点の合計3000点しか獲得することはできないのです。
このシステムが存在することによって公平性を保つことが出来ています。
負けた場合の配分
オールインして負けてしまった場合は、通常時と同じように全額失い勝者がそれを手にします。
ただ先ほど説明したように複数人がオールインした場合は計算方法が複雑になるのでしっかり確認しておきましょう。
【対策】 オールインを使う前に考えておくこと
最後にオールインを使う前に一読して欲しいことが3つだけあります。
ポーカーで大事なのはチップコントロール
本来、ポーカー・・・というよりカジノでは『チップを稼ぐためのリスク』より『チップを守る』ことを優先するのが鉄板です。
特にポーカーは、フォールド、コール、レイズとチップを動かす選択肢は豊富にあります。 その中で、闇雲に稼ぐことだけを考えていたり、安易に一発勝負をするのは定石ではありません。
大事なのは如何に自分のチップを守り、増やすか、つまりチップコントロールができているかどうかです。
自分のハンドで本当に勝てるのか
もしオールインする時が来たら、いったん深呼吸して自分の手札をもう一度見てください。
ポケットペアにはなっているか、AやKなどの強力な手札か、ボードに過信しすぎていないか、クローズド・ポーカーならドロープレイに期待していないかなど。
全ての不安要素の中に、一つでも当てはまるものがあったならオールインしない方が無難です。
強力なハンドをもつプレイヤーはスロープレイをする
もし貴方が強い手札を持っていて、かつオールインする必要性がないなら逆にスロープレイを心がけてください。理由は簡単で、相手をフォールドさせないためです。
ポーカーのベッドは自分の自信の現れです、下手にオールインしたり、多額ベッドをしたら相手に『今、自分は強い手札を持っている』と教えるようなもの。
そうなれば、自信のないプレイヤーはフォールドしてしまい、結果的に貴方が勝っても勝利金が減るだけです。
オールインは最強の背水の陣である
オールインは確かに豪快で、見た目に花がある行為ですが、もし判断を見誤れば一気にどん底までいってしまう背水の陣です。
よほどのことがない限り、オールインよりもまず他の手段で勝てる方法を模索してみてください。
オンカジ歴7年
バカラやポーカーは自分にお任せあれ!
好きなオンラインカジノ:ベラジョンカジノ
好きなカジノゲーム:ライトニングバカラ